【補助金】建築BIM加速化事業とは?ポイントや対象について

2023年01月20日 |

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皆さん「建築BIM」の導入は進んでいますでしょうか。

「最近よく聞くけど、正直難しそうだから後回しにしている」「やりたいとは思っているんだけど、ソフトと人材育成にお金が掛かりすぎて、、、」

そんな方々に朗報です。令和4年度2次補正予算において「BIMソフトウェアの導入や講習等にかかる費用を国が補助する」ことが決定いたしました。

設計費は最大3,500万円、建設工事費も最大5,500万円と補助が降りるので、今回の補助金をチャンスに、ソフトと人材育成に力を入れてみてはどうでしょうか。

今回、建築BIMに関する簡単な説明と補助金のポイントや対象についてまとめましたので、是非確認いただければと思います。

建築BIMとは

建築BIMとは、かなりザックリ言うと「建築物の3Dモデルを作る」ことで、設計から施工、維持管理において「今まで時間の掛っていた作業を効率的かつ正確に行えるようにする」ことです。

基本設計においては、面積算定等の自動化により、設計作業を効率化。シミュレーションにおいては空間の可視化やシミュレーションにより、合意形成を早期化。実施設計においては、データの一元化により不整合のない図面集計表の出力が可能となり、図面等の更新に関する手間を削除。施工計画では、設計情報と連携した施工図、製作図の制作により、二度手間、手戻りを削減し、BIMと連動したデジタル工作機械や施工ロボットの活用により施工を効率化。資産管理では維持管理情報をリアルタイムに集約管理することで、手間を削減。

3Dモデルを作ることで完成状態をイメージしやすくし、数量計算を自動化、設計や施工段階での合意形成やコミュニケーション、管理を円滑に行えるようにする、ということですね。

設計段階のメリット

パースやVR等による円滑な合意形成として、設計内容のビジュアライゼーションによって関係者間の共通理解を深め、意思決定を効率的に行うことがメリットの一つ。モデル上で事前確認・リモート参加が可能なので、合意形成に必要な情報をその場で共有、意見集約して反映することで決定を迅速化。リモート参加により空間的な制限が無い。
設計の最適化として、高温熱シミュレーションによる省エネ建物の実現やエリア単位での風光シミュレーションによる自然エネルギーの有効利用が出来る。エビデンスの見える化として、解析ソフトを使用し、風環境や日照、視線、反射等のシミュレーションした結果を視覚化することで理解度・満足度を向上。
BIMモデル連携による数量算出として、モデルの属性情報の集計リストを産駒製紙、数量算出を自動化。設計変更に対してもタイムリーな対応が可能。CO2排出量が少ない材料・機器の選定として、BIMモデルから算出した数量に原単位をかけ、CO2排出量を可視化。予算情報と費用対効果を紐づけ、高効率機器を選定。
設計図作成では、建築・構造・設備モデルの重ね合わせを行うことで、各種図面間の調整が取れた不整合のない図面を作成。CDEによる情報の一元管理として、CDE上でBUMデータ等の情報を共有し、チャット機能でコミュニケーションも集約。最新情報に関係者がアクセスして作業できる。

施工段階のメリット

施工検討会では、大型モニターとBIMモデルビューア等の準備をして、施工検討会を実施、施工BIMモデルを中心として施工状況や作業内容、納まり等を皆で確認可能。DMU(デジタルモックアップ)として、仕上詳細モデルから作成したデジタルモックアップにより、もの決めの合意形成を早めたり、納まりの確認を実施。
鉄骨建方計画では、立て方計画の立案を鉄骨工程ステップモデルを用いて行い、工事ステップを可視化して工事関係者と共有。コンクリート打設計画では、コンクリート打設計画を施工BIMモデルを用いて実施。工区分けや、重機・車両配置などをモデル上で計画できる。
コンクリート数量の算出として、施工BIMモデルをベースに、コンクリート打設計画情報から、工区毎の数量を算出し、色分けして見える化できる。発注数量の算出として、鉄骨ファブモデルより、鉄骨ロール発注数量や、鉄骨全体の重量、部材情報などを算出できる。
施工図作成として、施工BIMモデルから施工図をアウトプット。不整合のない図面を作成可能。設備重ね合わせモデル確認として、建設モデルと設備モデルの重ね合わせで納まり検討や干渉が無いかをチェック可能。

今後導入必須?

現在建築業界は社会インフラを支える重要な業界にも関わらず3Kのイメージが強く、深刻な人手不足・生産性の低さが課題となってしまっています。

そんな建築業界をデジタルの力で変革し、皆が働きたい・生産性の高い業界にするために、国が期待している=今後導入が必須になっていくのが、建築BIMというわけです。

「そうは言っても、いきなり3Dモデルなんて作れないよ」というのが、正直なところだとは思いますがご安心ください。

建築BIMのためのソフトウェアというものが既に世の中にはあり、今回その導入や講習費まで補助しようというのが、今回の「建築BIM加速化事業」になります。

建築BIM加速化事業のポイント

建築BIM加速化事業とは、一定の要件を満たす建築物を整備する新築プロジェクトにおいて、複数の事業者が連携して建築BIMデータの作成等を行う場合に適用されます。ポイントは下記の3つ

建物の要件としては「3階以上、敷地面積が概ね1,000㎡以上 等」になりますので、かなり広い範囲の新築プロジェクトが対象と言えますね。

また、対象となるBIMモデル制作費も、ソフトウェア等の利用費から環境構築費、人材の講習費や人件費に委託費とかなり広い範囲が補助対象となっています。

対象となるBIMモデル作成費

項 目 含まれる経費
BIMライセンス等費
  • BIMソフトウェア利用費(ビューワーソフト、アドオンソフトの利用費、BIMモデルを利用するためのPC・タブレット・ARゴーグル等周辺機器のリース費等を含む)
  • CDE環境(共通クラウド)構築費・アクセス費
BIMコーディネーター等費
  • BIMコーディネーター人件費・委託費
  • BIMマネジャー人件費・委託費
  • BIM講習に要する委託費・人件費・諸経費
BIMモデラー費
  • BIMマネージャーをサポートするBIMモデラー委託費

※プロジェクトに参加する専門設計事務所や専門工事業者に加えて、代表となる意匠設計事務所や元請事業者(ゼネコン等)が要する経費も対象。

もちろん、okicomで取扱う下記のBIMソフトウェアの利用費や講習費も対象となりますので、導入を検討されている方や興味のある方には是非チェック頂きたいところです。

また、補助上限額についても今回国費80億円の事業ということでかなり高めに設定されており、今回真面目に導入を検討されている方には取っ付きやすいものとなっています。

延べ面積別の補助上限額

延べ面積 設計費 建設工事費
1,000㎡~10,000㎡未満 25,000千円 40,000千円
10,000㎡~30,000㎡未満 30,000千円 50,000千円
30,000㎡以上 35,000千円 55,000千円

スケジュール

スケジュールとしては既に事業者登録が始まっており、随時交付申請や補助金額が決まっていくというものになります。

残念ながら、事業についての説明会は12月で終わってしまっていますが、心配する必要はありません。

okicomでは、本補助事業や建築BIMについての説明会を2023年2月1日に開催予定です。

補助金を活用するには、補助金の詳しい内容を知り、必要な書類を揃えて期日までに提出する必要がありますが、意外と理解するのが大変ですよね。

説明会後に希望者にはより詳しい説明や申請の補助なども行っていますので、是非ご参加いただければと思います。

遅くなってしまいましたが、今年もokicomをよろしくお願いします。(あけましておめでとうございます。)

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